腰痛と寝返りの関係
寝返りの回数が少ないと腰痛になると言われています。これはどういうことなのでしょうか。まずは、腰痛と寝返りの関係を見ていきましょう。
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寝返りが少ないということは寝ている間、長時間、1箇所に体重がかかり続けている状態になります。寝返りが多い人の場合、定期的に体重を支える身体の位置が変わることで、寝返りの少ない人と比較すると、身体への負担が軽減されています。また、寝返りをうたずに同じ体勢でいると、腰の筋肉が固くなり、腰の筋肉が凝った状態になり、腰痛になる原因になります。
- ・長時間身体の1箇所に体重がかかり続けている
- ・動かないから、腰の筋肉が凝った状態になっている
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どんな時に寝返りするの?
寝返りをすれば良いからと言っても、寝ている状態で意識的に寝返りをうてる人はいませんよね。では、人は睡眠中、どのような状態の時に寝返りしているのでしょう?睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があることは、知っておられる方も多いでしょう。簡単に説明すると、レム睡眠は脳の一部は起きているが、身体を休めている浅い眠りの状態。ノンレム睡眠は、脳が休んでいる深い眠りの状態です。さて、寝返りをうつのは、レム睡眠とノンレム睡眠、どちらのときなのでしょう。実は、ノンレム睡眠の時に寝返りをうっているのです。つまり、浅い眠りの時ではなく、深い眠りの時に寝返りしていることになります。
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腰痛になる「寝返りが打てない状態」とは?
人間には、意志に関係なく機能する器官の働きを調節する神経「自律神経」があり、交感神経と副交感神経に分けられます。主に、昼間活発に仕事や運動、緊張などするときは、交換神経が活発になっており、ゆっくりリラックスしたり、身体を休めたりするときは副交感神経が活発になっているのが正常な状態です。レム睡眠とノンレム睡眠が正しい周期で交互に訪れる状態になるには、副交感神経が活発になっている必要があります。交換神経が活発なままだと深い眠りに入れない状態になっているのです。つまり、寝返りが少なく、寝起き腰痛になりやすいあなたは以下のような悪循環に陥っている可能性があります。
- 交感神経が活発なまま就寝
- ↓
- 深い眠りに入れない
- ↓
- 寝返りを打てない
- ↓
- 身体への負担が大きいうえに、筋肉が凝った状態
- ↓
- 寝起き腰痛になりやすい
この結果、腰痛を引き起こしていたんですね。腰痛と寝返りの関係がわかっていただけたでしょうか。
朝、寝起きに腰痛にならないための寝方。3つの方法
それでは、どんな寝方で寝ればよいのでしょうか。
朝、起きがけに寝起き腰痛にならないためには、寝ている時に、背骨を本来ある正しい位置にしてあげることが重要だと言われています。
腰痛でノンレム睡眠に入れない方、寝起き腰痛がひどい方等、腰痛が原因で質の良い睡眠が取れていない方の参考になれば幸いです。
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1.仰向けで膝を立てる寝方
仰向けで足を伸ばした姿勢で寝ていると、足を伸ばすことで骨盤が引っ張られてしましまいます。そうすると、その引っ張られた力が 腰に伝わり痛みを引き起こしてしまします。仰向けで膝の下に硬い枕などをおいた姿勢の寝方であれば、骨盤が引っ張られることもなく、背骨が正しい位置のままの姿勢となります。
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2.横向きで少し丸まる寝方
この寝方も、前述の「仰向けで膝を立てる寝方」同様に骨盤を引っ張ることなく、楽に寝ることの出来る姿勢です。横向きに寝て少し丸まるだけでも楽なのですが、膝の間に硬い枕などを挟むとさらに効果的だと言われています。
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3.うつ伏せ寝を回避する寝方
うつ伏せになった寝方は、腰に一番良くない寝方だと言われています。
うつ伏せ寝は、腰だけではなく、首にも負担をかけてしまっています。また、身体のいろいろな部分を歪ませてしまう可能性があるのです。
日常的に下を向いて、うつ伏せ寝してしまう人は、胸の下にテニスボールを入れて寝る事を推奨している医師もいるそうです。
どういうことかというと、まずは、いつものようにうつ伏せの状態で寝ます。その時にテニスボールを胸の下に入れます。この状態で眠ってしまいます。すると、あまりの不快さで自然に仰向けになっているということなのです。以外にも効果があるそうなので、うつ伏せ寝してしまう人は、この寝方も試してみるのも良いのではないでしょうか。
いかがですか、寝起き腰痛にならないためには、正しい寝方を理解して実践してみることが大切です。今夜から早速取り入れてみましょう。